十五、居合道技法の美しさについて

技法の美しさは、修練に修練を重ねて後、技法に自信が でき、自技よりにじみ出る美しさが真実の美しさであろう。 そこには修練という非常に困難な労苦があり、また、自ら 進んで研究に研究を重ねることになって、堂々たる自信と、 にじみ出る気品とが混交して真の美を湧出することが出来 るであろう。いかに技巧よろしく演武しようとしても、修 練を重ねた労苦がなければ、また、その労苦と自信がなけ れば、真の美を表すことは不可能であろう。修練こそ美し さを湧出する根源でもある。