十二、残心について

残心とは、斬突の後に些かの油断もなく身構え、いかな る相手の変化にも直ちに応じ得るような気位い体勢をいう のである。居合道においては、仮想の相手を実敵と考えて 演武する故、ややもすれば対敵心が緩みがらとなることよ り、何時も実敵のような気構えで演武し、相手のいかなる 変化にも、直ちに且つ十分に応じ得る気位と体勢が最も大 切である。