正座之部

正座之部演武に対する心構え
我が座居の前に対座している相手の害意を認めたので、 直ちにその首(又は顔面或いは抜刀せんとする相手の上膊)に 斬り付け、相手の倒れる所を更に上段より真向に斬り下ろして 相手をたおす。
自分の左側に、自分と同じ方向(正面に対し右方)に座っている相手の害意を認めたので、 機先を制して左方に体転し、横一文字に抜き付けて 相手をたおす業である。
自分の右側(正面に対し左側)に自分と同様に座っている相手に対し、その害意を察知して 右に回転して横一文字に抜き付けたおす業である。
自分の真後に、自分と同様正面を背にして座っている相手に対し、その害意を察知して 右膝頭を中心として左に回転して抜き付け相手をたおす業である。
「前」の業と同様、我が正面に対座している相手の害意を察知して横一文字に抜き付けたが、 不十分にて相手が後退したので、更に一歩踏み進んで(追い進んで)正面に斬り下ろしたが、 なお致命に至らず、その倒れている所より我が右足を薙ぎ切って来たので、我は刀で受け止め、 再度正面に斬り込んで相手を倒す業である。
相手が不意に左寄りの正面(約15度乃至30度)より立居で 我が頭上に斬り付けてくるを、我が体の左側に受け流し、 相手の泳ぐところを首(首肩口辺りに)に斬り下ろしてたおす業である。
自分の前方約一米二十糎(四尺程)の場所に、正面に対し左向に座っている者(切腹する者)の首を 介錯する(切る)形である。
自分の正面より立居で斬り込んでくる相手の刀を、一瞬一歩後退して退き外し、 素早く一撃したが不十分であったので、退る相手を直ちに追撃して(第二撃)たおし、 尚も残心し止めをさす業である。
我が右よりの正面より、立居の相手が上段にて我に斬り込まんとするを、 我は座居より相手の左内甲手(又は諸手)に斬り込み、更に後退するのを 踏み込んで真向より斬り下ろし相手をたおす業である。
前方へ逃れ去ろうとする相手の背後より、 小足にて追い迫り斬り付けてたおす業である。
我が前に近接して相手と対座している時、相手の害意を察知して その真向より抜打にしてたおす業前である。